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最終更新 2026/08/13

Akashic Records

少女は駆ける。
螺旋階段の底の底にあるとある場所に向かって。
下りれば下りる程、光は遠のいて行くというのに。

少女は目指す。
底なしに見える、でも必ずある底辺を。
其処に目指すものがあるのを知っているから。

深く深く奥底に眠る扉。
其処を目指して下りていく。

―― ついた!

見えてくる大きな鉄の扉。
此処にたどり着くのは此れで2度目。
1度目の訪れの際約束した2度目のその時を漸く迎えられたことに、少女の胸は高鳴るばかり。

重そうな扉も手を振れただけで、ぎい、と音を立ててゆっくりと開いていく。
扉の先に現れたのは、沢山の本、本、本。
部屋一面を覆い尽くす程のそれ。

本は1人で少女の前に寄ってきては「読んで」と誘う。
律儀に一つ一つの本に断りを入れながら、とある1冊の本へ真っ直ぐ進む。

―― 約束したよね

少女は本に語りかけた。
本は「仕方ない」と溜息を零す。

少女の為に本は頁を捲る。
最初の頁に書かれたそのタイトルは ――――畳む


#SS 397文字